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ネタバレ解説の時間です! 幕間。

さて、謎の解説ばっかり進めてまいりましたが、
このあたりで、この公演のストーリーを振り返ってみましょう。

参加者は、受付を済ませた瞬間から、「アリス」と呼ばれます。
「おはよう、アリス」「こっちだ、アリス」「本当におばかなアリスたち!」
小さい扉に入ろうと近付くと、「そんなでっかい図体で入れるわけないでしょ、ばかなアリス」。
序盤で明かりが欲しいと芋虫に頼むと「こんなに明るいのに何に使うの。ばかなアリス」。

行動を起こさずに話し合いばかりしていると、ハートのクィーンがご機嫌斜めになってムチを振り回したりします。
「あーあー、ばかなアリス共! どうして自分の才能を使わないんだい!」
遊び部屋を抜けて時計ウサギのところへ行くと、ウサギはびっくりして言います。
「遊びの時間なのに勉強部屋へ来るなんて、いったいどうしたんだ、アリス!」
「素晴らしい成長だ。見直したよ、アリス達!」
協力アクションをすべてこなすと、いかれ帽子屋が最後にこう言います。
「この謎を解くなんて! 今のアリス達なら、もしかしたら……」

「もしかしたら」……何でしょう?
全員別々の個性があるのに、なぜか同じ名前をつけられた、13人の「アリス」達。
「ばかね」「ばかね」と言いながら、アリス達が個々の才能を生かしたり、協力したりするのを待っている、
この奇妙な館の住人たちは、いったい何を期待しているのでしょう?


遊び部屋の中には、赤い絵本がありました。
登場人物は「A」と「M」、そして「かいぶつ」。
そのお話の中では、何人もの「A」が次々と「かいぶつ」に襲われて居なくなり、
「M」は必死に「A」を守ろうと手をつくしますが、どうしても歯が立たず……
最終的に「M」は「かいぶつ」を閉じ込めて鍵をかけることで、
「A」の安全を確保します。

けれども、何人もの「A」の中には、「かいぶつ」の扉を開けてしまう者もいて……
そうした「A」は、二度と戻ってきませんでした。

今も「M」は毎日「かいぶつ」に挑みますが、やはり倒せません。
「にどとあえないさよならなんて、もうききたくありません。
 いってらっしゃいといえるように なりたいのです。」
と、絵本は締めくくられます。

絵本02

たくさんいて、怪物の扉を開けてはいけない「A」は、「アリス」だと見当がつきます。
「M」はその母親だと説明されています。「ママ」……お母様のことです。
では、お母様が閉じ込め、そして毎日挑んでいるのに倒せない「かいぶつ」とは、
いったい何でしょう?
その扉を開ける時、アリスはなぜ「さよなら」と言い残して「にどと戻らない」のでしょう。
アリスが扉に入る時、お母様はなぜ「いってらっしゃいといえるように」なりたいのでしょう。
扉を開けることを禁じているなら、「行くな」とこそ言うべきなのに。

ゲーム中、スペード7のアリスは、芋虫から授業を受けることが出来ます。
「クイズです。この円の中から、私を出して。ただし、私は線を越えることはできない」
「もし、このワンダーランドが球だったらと考えて。円の外って、どっち?」

もしワンダーランドが球だったら

答は、「芋虫がいる場所を円の外側と定義すれば、外に出たことになる」です。
円をどんどん広げていったと想像すると、地球上でいえば赤道を越したあたりで、円の内と外が入れ替わることが感覚的に分かるでしょう。

ダイヤの7のアリスは、ウサギから授業を受けることが出来ます。
「メビウスの輪を知っているか? 二次元のリボンを、ねじって三次元の輪にすると、表と裏の区別がなくなる」
「同様に三次元の立体を、ねじって四次元にすると、理論上、外側と内側の区別がなくなる。外にあるものが内側にあることになる」

「とっても大事なことだから、理解したアリスは理解していないアリスに教えてあげるように」と、釘を刺されます。
これはいったいどういうことでしょう?

今日も「いつものように、お出かけ」しているお母様が、
小さい扉の向こうに「閉じ込めて」いる怪物とは、いったい何なのか。
この謎が、このストーリーの最後の謎となります。
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2013-05-20 : #5『不思議の家の禁じられた扉』 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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公演情報


■本公演情報■


2022年は
本公演の開催予定はありません。





■イベント参加情報■


βQuest
(ベータクエスト)

日時:2022年3月19日(土)
      ~3月25日(金)
場所:大阪府大阪市中央区
        本町橋4-8

水都大阪×大阪工業大学×AMG×PandR!
学生が開発したAI搭載端末を使って、気軽に学びながら水辺の楽しみを知っていただけます。
あめふりが作問に携わっています。

β本町橋 公式サイト


淡路島ミステリーゲーム(AMG)

淡路島ミステリーゲーム

Author:淡路島ミステリーゲーム
略して「AMG」

兵庫県南部にある淡路島で、
ゴシック×ミステリー×ホラーな
体感・参加型謎解きゲームを
企画・主催しています。


【淡路島ミステリーゲームとは】

あなたは、その場に留まれる時間内に、その場所から抜け出せる「鍵」を見つけ出し、生還しなくてはなりません。

詳しくは【こちら】をご覧ください。





【公式ホームページ】
淡路島ミステリーゲーム広報分室

【youtubeでPVを公開中!】
 ■ 第3弾 其の① ■
 ■ 第3弾 其の② ■

メンバー紹介

淡路島ミステリーゲームは
以下のメンバーで企画しています。

・あめ(代表/理知担当)
・きの(広報/演出担当)
・かなた(デザイン/ヘア担当)
・たかこ(運営/隙間担当)
・ぷりん(デザイン/ホラー担当)

Twitter

 

淡路島情報

Twitterでご案内した、AMGメンバーが推薦する淡路島観光情報をまとめました。

メディア情報

≪2012/11/28 産経新聞 島友むすび≫
           (担当:ぷりん)
 産経新聞・淡路欄の「島友むすび」に、
 ぷりんが書いた記事が掲載されました。
 こちらからご覧ください。

≪2012/10/24 産経新聞 島友むすび≫
            (担当:きの)
 産経新聞・淡路欄の「島友むすび」に、
 きのが書いた記事が掲載されました。
 こちらからご覧ください。

≪2012/10/17 産経新聞 島友むすび≫
           (担当:たかこ)
 産経新聞・淡路欄の「島友むすび」に、
 たかこが書いた記事が掲載されました。
 こちらからご覧ください。

≪8/4 今昔科学語 心理学VS科学2≫
           (出演:雨)
===USTREAMで公開中===

 Produced by 青春あるでひど in なんば紅鶴

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